【読書メモ】十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さってよろしい。
十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。 (新潮文庫)
- 作者: 遠藤周作
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/08/28
- メディア: 文庫
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ブログの釣り記事のようなタイトルの本ですが、遠藤周作さんの没後十年目にして偶然見つかった原稿を書籍化した物なんだとか。タイトルは原稿の書き出し部分がそのまま使われています。
手紙が苦手な向けた書き方指南という体の本書は、一般的な文章読本とは少し違って心構えの部分を重視した内容となっている印象があります。
例えば、文章は書き出しが大事であること、月並みなことを書かないこと、誇張しすぎた表現は避けることといった基本的な文章の書き方もありますが、ほとんどのアドバイスに共通している大原則は「相手の心に届くように書く」こと。定型的な手紙はもちろんダメだし独りよがりな中身でも当然ダメなのです。
また、序盤には筆不精をなおす訓練の仕方や表現力をつけるちょっとしたアイデアもあるので手紙だけじゃなくブログや作文(同じようなものかな・・・)を書くにあたっても役立つかもしれません。