かのやまさんのblog

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なんとなくハトの話

 1時の約束で来客との待ち合わせていたら、十分ほど遅れてそちらに着くとの電話がかかってきた。

 あまり時間に厳密でなくても差しさわりのない用事でもあり、後のスケジュールも詰まってないから少しずれこむのはかまわないのだが、十分できっかり片づけられるような用事もあまりない。用を足して戻ってきたらなんとなく持て余してしまい何気なく窓の外を眺めているとハトが一羽向かいの歩道を歩いているのが見えた。

 

 職場はオフィスビルの中層階にあるから見えたといっても蟻やテントウムシぐらいのサイズなので首を振っているところまでは判らないけど、まっすぐ進んでながら何となくぶれているような独特の歩き方は遠めに見てもハトだなと判別できる。チョコチョコと動いてる様子が面白かったのでぼんやり眺めていた。

 

 最初のうちは歩道の石畳をでたらめに行き来していたのが、向かいのビルのコンビニの方に進路を変えて歩いていく。

 歩道とコンビニの入り口は少し段差になっていて階段かスロープで上がっていくようになっている。ハトはスロープをせっせと渡っていき入り口の前を横断するとそのまま店の横にある板張りのオープンテラスへと入る。寒いせいか誰も座っていないところを端から端まで二往復ほど散策したところで階段を一段ずつ飛び降りて歩道に戻り建物沿いに歩道を縦断し、青信号なのを知ってか横断歩道のど真ん中をせっせと歩いていく。

 渡りきったところでもまた少し歩道を歩いていたけれど、ここで歩行者に驚いたのか急に飛び立ってしまった。飛んだ後も目で追ってみたが、眺め始めたときにいた場所もあっというまに通過して見えないところまで飛んで行った。

 

 覗き込んでも見えなくなったなと思った直後に内線がなり、ちょうど来客もやってきた。